大好きなお爺様の1周忌に、大好きなお婆様と家族と写真を撮りたいというオーダーでした。

世界中に散らばる家族があつまる、この1日。話を聞いたのは前日。。。

孫である姉妹と話しつつ浮かび上がってくる家系図は完璧なほどの女系家族。ここで私たちを含めた”女とは” ”家族とは”という話にヒアリングは膨らんでいきました。

二人からあふれるお婆様の「母性」の話。おおらかで、優しく、時にはたっぷりとお節介。どこにいても、家族の行事にはみんな集まるのが自然という在り方。

家族という生命体を崩さないようにつないでいく女の力強さ、体温の高さ、懸命さは、なんだかお腹の子供を守るような感じなんだろうかと、個人的に感じていました。

それって時々、とても身は重たいのかもしれないのだけど、心底幸せを感じるときがあるのだろうし、やらずにはいられない。女性の本能のひとつなのかもしれません。

そして今はお婆様を守るように、娘や孫が囲んでいます。そしてその周りには優しい男性陣。お爺様とお婆様がつないできた、そしてそれに応えてきた家族たち。

家族をつなぐということは、まったく当たり前じゃない、唯一途絶えることない、人間の労作なのかも。

お婆様に『ご主人のどこがお好きでしたか?』と聞いた時、「全部!」と笑った顔がステキで、見合わせる娘達の表情がものすごく私にはたまらないのでした。

撮影日:2013年 10月14日
場所:お爺様とお婆様宅

あることに気付く人もいるかもしれませんが、何の隠喩でもありません。。。